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連載
2024.03.01

ケアエール de 実践!在宅生活のチームケア ~杉戸デイサービス~

ウェルエイジング事業部※では、在宅ケア支援コミュニケーションアプリ、介護事業者向けWEBシステム「ケアエール」「ケアエールPRO」を通じて、ケアが必要な「ご本人」と「関わる全ての人」の絆を深めることで、在宅生活を無理なく続けるチームケアの実現を目指しています。

これから、本連載を通じて、ケアエール/ケアエールPRO(以下、ケアエール)の活用によって、チームケアの実践に繋がったエピソードの紹介や、関係する方々へのインタビュー記事等を定期的に発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします!

※ウェルエイジング事業部:https://www.sompocarewatch.com/topics/12424/
2023年10月に「スマートコミュニティ事業部」と「認知症プロジェクト推進部」の統合によって誕生した新設部署。一人でも多くの“健幸”なシニアを増やせるよう、在宅ケア・認知症ケア支援および高齢者の未病・予防対策に関する事業に取り組んでいます。

 

第1回目となる本記事では、ケアエールを活用している「SOMPOケア 杉戸デイサービス(埼玉県)」の管理者 樋口さんにお話を伺いました。

杉戸デイサービスって、どんな事業所?

杉戸デイサービスの一番の特徴は、職員同士の交流が多く、円滑なコミュニケーションがとれていることです。また、ご利用者さまと職員の関係性もよく、事業所はいつも笑い声に溢れていて皆が楽しみにしている交流の場となっています。

それを支えているのが、「何でもやってみよう!」といった、前向きにチャレンジし続けられる風土にあると思います。特にレクリエーションには力を入れており、「習字クラブ」や「編み物クラブ」など、クラブ活動として位置付けているものもあります。職員がご利用者さまお一人おひとりとしっかり向き合うことで、共通の趣味や関心ごとを見つけることができ、職員が主体的に考えてすぐにレクリエーションとしてカタチにできていると思います。

ケアエール導入前

導入前、コロナの感染予防の観点から思うようなサービス提供ができず、事業所全体の活気がなくなり重たい空気に包まれていました。5類以降さまざまな活動が再開し、レクリエーションも工夫・改善を重ねることで少しずつご利用者さまと職員の笑顔も増え、そして事業所全体が明るくなっていました。しかし、私たちが感じているこの嬉しい変化を、ご家族さまやケアマネジャーの皆さんに連絡帳やモニタリング等のだけでは上手く伝えることができないもどかしさがありました。

また、職員みんながご利用者さまのためにもっと何かできないかという気持ちがあるものの、記録関連業務に追われて、気持ちと時間に余裕がない状態になってしまっているという課題を感じていました。そのような中、2023年度に社内のデイサービスでケアエールを導入する話が挙がり、最初にシステムの説明を聞いた時には「これだ!」と思い、すぐに動き始めました。

 

ケアエール導入後

タブレット操作に慣れてしまえば記録が簡単になり、写真・動画はご利用者さまとの会話のネタにもなります。これまで「記録作業」にあてていた時間の一部が「ご利用者とのコミュニケーション」の時間に置き換わるといったメリットが生まれています。結果的に、業務のムダを省き残業時間の削減にも繋がっています。

また、日ごろ見ることのできない事業所での活動の様子などを、ケアエールを導入することで写真や動画で確認することできます。活動内容だけでなく、ご利用者さまの表情やお身体の状態などをよりリアルに伝えられるようになりました。利用を開始して初めて発信したコメントに対して、お返事があった時は、ご家族さまとのより深い繋がりを感じましたし、伝えたいことを伝えたい人に伝えられる喜びを実感できたときは職員みんなで泣いて喜びを分かち合いました。

写真・動画は会話のネタになり、記録の一部が、ご利用者さまとのコミュニケーションの時間に

 

ご家族さまからのスタンプやコメントがあり、繋がりを実感!

ケアエールの効果を感じたエピソード

ケアエールをきっかけにご家族さまとの会話が増え、心身ともに元気になったAさまのエピソードをご紹介します。

 

Aさまは、息子さまご夫婦、お孫さまと一緒に暮らしておられ、週5日の利用予定が入っていました。しかし、当時はお休みされることが多かったり、いらっしゃった日も「私は別にいいから」とレクリエーションに参加されなかったり、デイサービスでの活動に消極的でした。

そんなAさまが、ある時から「外で歩く練習をしようよ!」と自ら希望されるようになりました。看護師が一緒に歩きながら、「最近頑張られていますね!」とお声掛けすると、「最近家に帰ると、息子が今日も○○○○へ歩いたんだねって話しかけてくるのよ。だから、今もほら、早く写真撮って送ってあげて!」という言葉が返ってきました。

嬉しくなった看護師は、その場で泣きながら歩いていらっしゃる姿を撮影しAさまのコメントを添えて、ケアエールを通じて息子さまにお伝えました。

 

ケアエールによる交流を通じて、ご家族さまとの関わり方が変わり、ご家族さまとたくさん楽しい会話をしたい!と歩く目的になりました。そのモチベーションはとても高く、雨が降っていても外出しようとされるほどです。そして、「休日には一緒にお買い物に行けるようになりたい」、「できる限りこの家で一緒に暮らし続けたい」、という生きる意欲の後押しにも繋がっています。

介護の魅力の一つは、人と深く関わることによる感動体験だと思います。ご利用者さまが心身ともに元気になる姿、ご家族さまやケアマネジャーとの信頼関係を深められることは、職員のやりがいにも繋がっていて、ケアエールが目指す「ケアの好循環」を実感することができてきました。

 

 

今後に向けて

2023年6月のケアエールPRO導入から約半年が経ち、ご利用者さまやご家族さまとの関わりが大きく変化しました。

一方で、ケアマネジャーや多職種との連携は、まだまだこれからです。ご利用者さまの暮らしに寄り添ったケアを実現していくためには、会社や職種の垣根を超えたチームでの連携が欠かせません。今後は、ケアエールをもっと地域全体に広め、地域のみんなで “共に”楽しむチームケアにチャレンジしていきたいと思っています。

 

 

ケアエールhttps://careyell.com/
ケアが必要な要介護者の体調、日常の様子や気持ちをご自身、ご家族やケアマネジャーなどケアに関わる方々と、写真や動画を添えて無理なく共有することができる無料のモバイルアプリ。

ケアエールPROhttps://careyell.com/pro
記録業務をデジタル化し、ご利用者一人ひとりのリアルな今を写真・動画を添えて共有・蓄積できる介護事業者向けWEBシステム。

 

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ABOUT USこの記事を書いた人

ケアエールチーム
ウェルエイジング事業部 ケアエールチームです。ご家族や関係者と共に取り組むほっこりするチームケアの事例などを発信していきます!