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イベント
2024.01.17

高校生の「ヤングケアラー」をテーマにした研究発表を支援

左から ウェルエイジング事業部長 早川さんと福島県立会津学鳳高等学校2年生の白井 水琴さん、佐藤 愛さん、長谷川 杏那さん

 

「ヤングケアラー」という言葉をよく耳にしますね。近年、「ヤングケアラー」は社会課題のひとつになっており、SOMPOケアとSOMPOホールディングスは、この「ヤングケアラー」の問題にも注力しています。

そのひとつが、高校生による会津地域活性化プロジェクト「ALMS(Aizu local industry matching by high school)」への参画。地元の高校生が、地域の社会課題解決に向けた取組みを実行することを支援しています。今回、SOMPOが提示した取組みテーマは「ヤングケアラー」。この課題に取り組んでくれたのは、福島県立会津学鳳高校の3人。昨年夏から、フィールドワークを中心とした3人の取組みを、継続的に支援してきました。

フィールドワークに取り組んだ会津学鳳高校2年生の白井 水琴さん、佐藤 愛さん、長谷川 杏那さんの3人。ヤングケアラーに関する学びの過程で、自分たちにもできる支援があり、意識を変えることの重要性を実感したそうです。

3人は、実際にヤングケアラーだったという自治体の方にもお話を聞きに行きました

当事者の方は高校生時代、介護をしているという自覚がなかったそう。しかし、日々ストレスは感じていて、孤立しているような気持ちだったといいます。

特に、「周囲の人から要介護者の付属物として扱われることが多く、苦しかった」という言葉は、彼女たちの心に残った言葉のひとつだったそう。

白井さん、佐藤さん、長谷川さんの3人は、ヤングケアラーの孤独や心の負担を軽減するためには、身近にいる人の意識と支援が必要だということを、多くの人に伝えたいという想いが大きくなっていきました。

当事者の方が当時欲しかった支援として教えてくれたこと

・周りの人の理解を深めることができる機会を設けたり、実際に支援してくれたりする環境の整備。

・重い病気を持っている要介護者の気持ちを少しでも楽にできるように、さまざまなサポートが必要。

・母が倒れた時、学校の先生は私を気遣ってくれたが、それがかえってプレッシャーだった。良い関わり方を考えてほしかった。

・学校の先生には悩みを相談しづらかったので、相談しやすい雰囲気があるとよかった。

自身が介護すること、支援することが当たり前となり、誰かに相談するまでに至らないという状況に驚いた3人。フィールドワークを重ねるなかで、多くの人にヤングケアラーの存在を知ってもらい、困っている状況から助けたいという想いで、校内発表会を提案しました。

「ヤングケアラーを知ってもらう ~ヤングケアラーの今後~」を発表

はじめに、ヤングケアラーの実態について説明しました。

令和2年度に中学2年生・高校2年生を、 令和3年度に小学6年生・大学3年生をそれぞれ対象にした厚生労働省の調査では、世話をしている家族が「いる」と回答したのは小学6年生で6.5%、中学2年生で5.7%、高校2年生で4.1%、大学3年生で6.2%でした。中学2年生の場合、約17人に1人が世話をしている家族が「いる」と回答したことになります。

(参考:こども家庭庁ウェブサイト https://kodomoshien.cfa.go.jp/young-carer/about/

ヤングケアラーに該当する子どもが想像以上に多いことや、自身が介護をしている自覚があってもさまざまな理由から相談することができないという課題を伝えると、発表を聞いていた生徒たちは驚いた表情を見せていました。

発表会の様子

クイズの出題やグループセッションを設けた参加型の発表会!

グループセッション

発表中でいくつかテーマが設けられており、「もし知り合いや友人がヤングケアラーだったら、どのような対応をしますか?」というテーマでは、

・相手を優しく包み込んであげる、そばにいてあげる

・その子の家に行って、一緒に家事などを手伝う

・食事を届ける

・リフレッシュのために、一緒に遊びに出かける 

など発表を聞いていた生徒たちが各グループで話し合い、意見を共有しました。

 

3人からは、今まで通り1人の友人でいることや、

ヤングケアラーとして見るのではなくて、1人の友人として付き合うことが大切!

また、もし今後自身がケアラーになったら、一人で抱え込まないでほしいということを伝えてくれました。

 

ヤングケアラー啓発の一環としてポスターを作成!

手作りのポスター「心を見る。自分を見る。」

撮影(写真部の長谷川 杏那さん)からモデル(白井 水琴さん、佐藤 愛さん)、キャッチコピーまで、すべてを3人が手がけています👏特にキャッチコピーは、当事者が前向きになれるよう、そしてケアラーについて考えるきっかけになるようにと想いを込めて決めたそう!

「当事者に明るい未来をイメージしてもらえるように、現在から未来を表現しています。生徒の姿が水たまりにキレイに反射していますが、地面に水を撒き、青空の時間を狙って撮影しました📷」と長谷川さん。

発表会に参加した生徒の皆さんへ配布されたほか、校内への掲示、そして会津若松市の公共の施設にも掲示されています。

最後に

ケアラーとしての実体験がなくても、周囲の人たちができる支援があります。もしヤングケアラーと思われる友人が近くにいたら、「辛い想いをしているから何かしてあげなきゃ」と身構えるのではなく、まずは何気ない会話や声掛けから本人と関わりを持つと良いことを伝えてくれました。

また、会津若松市のYouTubeチャンネルに公開する動画を制作したい!そして、さらにヤングケアラーについて知識を深め、周知活動にも力を入れていきます!とこれからに向けての意欲も発表してくれました。

 

 

発表前はとっても緊張していた3人でしたが、発表会後は参加者の皆さんからの大きな拍手を受けてホッとした様子でした!

素晴らしい発表会でした!お疲れ様でした👏👏👏

 

福島市支援の紹介

◇ふくしまヤングケアラー支援サイト

ヤングケアラーを知っていますか? – 福島市 (city.fukushima.fukushima.jp)

 

◇LINEを使って相談できる『ふくしまヤングケアラーSNS相談窓口』

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ABOUT USこの記事を書いた人

小野 真由美
「WATCH!」担当。
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